既存の仏像を納めた、ウォールナット家具調仏壇。曹洞宗、滋賀県彦根市のお客様
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日本を代表する産地彦根で、こだわりの手造り仏壇を製造しております、井上仏壇の井上昌一と申します。
滋賀県彦根市のお客様宅へ、以前からお祀りしていたお手持ちの仏像を納めたウォールナット家具調仏壇をご納品させていただきましたのでご紹介いたします。
ウォールナット家具調仏壇 曹洞宗 滋賀県彦根市のお客様
今回のお客様は、お仏壇の買い替えをご検討でした。当店のことはインターネットを通じて知り、お客様のお声等をご覧になってお越しくださったそうです。ご実家に古くからのお仏壇があったのですが、お一人でお住まいだったお父様が亡くなられたことをきっかけに、検討されたようです。
こちらがそのお仏壇です。30年くらい経っている立派な彦根の金仏壇です。お父様が亡くなってご実家に住む方がいなくなったため、お仏壇の移動もお考えになりましたが、そのまま移動するのは大きさ等の点から抵抗感があったようです。そこで、この機会にご自宅にも合うお仏壇を新調される方向で検討され、色々なお仏壇店を見て回られている中で、当店にもお越しくださいました。すでにお父様のお位牌は他店で作られていて、そこでお仏壇もご覧になっていましたが、ご希望に合うものがなかったために他のお店も見ておられるところでした。
お話を伺うと、今のお仏壇にある仏像を今後も使いたいことや、お考えのご予算など率直におっしゃってくださいました。ご宗旨(曹洞宗)から言っても金仏壇でなくても良いかなぁということで、展示している伝統型からモダン型までの唐木仏壇や家具調仏壇などを色々とご覧になる中、家具調のお仏壇にもご興味を持たれました。
ただ、当初おっしゃっていた仏像の高さが少し大きかったため、展示している家具調仏壇の中には納められるものがありませんでした。後日入荷するお仏壇に高さのある仏像を納められるものがあるため、同じようなお客様の事例をご紹介して、写真と見積りをご確認いただくと好感を持っていただき、次回そのお仏壇を一度見ていただくことになりました。
今回のお客さまとは、実はご納品までに計2回しかお会いしていませんが、ご登録いただいたSNSにて主にやり取りをさせていただき、細かいところまでお打ち合わせができてスムーズにお話を進めることができました。
こちらは後日、お客様がご自宅で仏像の寸法を測って、SNSで送ってくださったお写真です。当初は全体で41cmの高さと伺っていましたので、「大きな仏像ですね」とお話していたのですが、送っていただいた実際のお写真を拝見すると、こちらの仏像は座像で、下の赤い台は取り外せるため、仏像そのものは31cmの高さであることが分かりました。そこで、後日ご来店時には、ご自宅にある仏像と同じくらいの高さの展示仏像をお手持ちと見立てて、その仏壇に納めてご覧いただくことになりました。
お仏壇が到着し、ほぼ同じ大きさの仏像や掛軸を入れ、実際に仏像等を設置した時のイメージを膨らませていただきました。仏像の下には、カバー袋に入った台座を付けています。両脇の掛け軸は、左側が今のお仏壇と同じ寸法、右側が少し小さめのものです。お客様には実際にご覧になって気に入っていただくことができ、正式にご購入に向けてお話を進めさせていただくことになりました。「仏像はやはり台を置いて高さがある方がいいですね」「掛け軸は小さくてもいいかな」など、全体のバランスを見ながら、お客様のご希望を伺って細部を決めていきました。
言葉で説明をしてもなかなか難しいですが、このように実際のお仏壇に仮置きしてみることで、ご自宅にお仏壇と仏像を納めた時にどんな風になるのか、具体的にイメージすることができます。
ご納品時の様子です。ウォールナット製の家具調仏壇です。一般的に濃い目の家具調仏壇は、ウォールナットのものが多いです。こちらは扉に無垢のウォールナット材を使用して、大変高級感があり、和にも洋にも合う落ち着いた雰囲気です。家具調は小ぶりのものが多いですが、こちらのお仏壇は幅も60cmほどと大きくて中が広く、大きな仏像にも対応可能です。
本尊の朱色の台座も以前のもので、仏像と同じようにきれいにしてから納めさせていただきました。両脇は、右側が承陽大師、左側が常済大師の両大師です。掛軸表装はどちらも特上緞子仕立て、本紙は絹本に手描きの画となっています。仮置きして見ていただいた時の少し小さめの方をお選びいただきました。お位牌はお父様のものと、以前からのご先祖様のものを置いています。
仏像と台座は、まだひどく傷んでいるわけではなかったので、洗浄と簡単な修復を行っています。特殊な洗剤で洗浄してホコリをとって、金箔のはがれた部分の補修などを行いました。全体にホコリや煤で黒ずんでいましたが、洗浄だけでもかなりきれいなツヤが戻ります。天井に設置したLEDで明るく照らされ、より美しく輝いています。手前の三つ具足は、落ち着いたオーソドックスなものをお選びいただきました。
また、今回はご希望でプリザーブドフラワーをお付けしました。生花を薬品で枯れないようにしているものなので、造花よりも抵抗がなく、最近はお仏壇購入と同時にお求め頂くことも多いです。色味も多種類で、お好きな色味を選んでいただけます。
また今回は、お仏壇の下に台を付けさせていただきました。お仏壇と同じウォールナットです。上に空間があったので高さを設けてバランスよくするため、また、仏間は通常一段高くしてあることが多いですが、こちらはフラットな仏間でしたので、お掃除の際に掃除機がお仏壇にぶつかったりしないように設置しました。
お部屋にはこのように納まっています。今回のお仏壇は家具調の中でも大きいサイズになりますが、経験上、仏間があるお宅ではこのくらいの大きさが一番バランスが良いように感じます。家具調のお仏壇は、リビングや床の間に置くことが多いので、ほかの伝統的なお仏壇よりも少し小さい造りになっています。そのため、半間くらいの仏間に家具調仏壇を置く場合は、扉を開けた時にも大きく隙間ができないこのサイズはおすすめです。中も広いので、お手持ちの仏像が大きめでもおまつりすることができます。
お客様は後日お声も寄せてくださり、ご希望のにあったものを提案してもらえたのが良かったと嬉しいお言葉をいただきました。ありがとうございます。お客様のお声等をご覧くださったこともあってか、最初にご来店下さったときから当店のことをご信頼くださり、費用やサイズなど具体的にご希望をお話いただけましたので、私どもとしてもご希望に合うものを探しやすく、その通りのものをご提案することができました。ご希望に適したものを探してきてご提案することは、経験と豊富な知識を活用する、いわば私共の腕の見せ所でもありますので、ご満足いただくことができて大変うれしく思っております。
この度は、当店にてお仏壇をお買い求めいただきまして、ありがとうございました。数ある仏壇店の中でも当店に足をお運びくださいまして、大変ありがたく思っております。なにかございましたら、いつでもお気軽にお声かけいただけますと幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。