紫檀系モダン唐木仏壇へのお買い替え。真宗大谷派、三重県桑名市のお客様
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日本を代表する産地彦根で、こだわりの手造り仏壇を製造しております、井上仏壇の井上昌一と申します。
三重県桑名市のお客様より、40年以上前にご購入いただいた金仏壇を、紫檀系モダン唐木仏壇へお買い替えいただきましたので、その様子をご紹介いたします。
モダン唐木仏壇 紫檀系 胴長 20号 日本製 三重県桑名市 真宗大谷派
今回のお客様は、三重県桑名市にお住まいの方です。彦根にある当店ですが、桑名は以前からご縁があります。元をたどれば私の叔父や叔母が桑名に住んでいるのでその紹介でご縁をいただくこともあり、今もお仏壇のことでご相談いただく方がたくさんおられます。地域としても彦根仏壇が仏間に入るエリアになりますし、アクセスしやすくなったこともあって、直接お店まで来てくださるお客様も多いです。
こちらは、40年以上前に当店でご購入いただいたお仏壇です。お引き取りさせていただくときに撮影させていただきました。こちらのお宅には当時お仏壇をご購入くださったおばあ様がお一人でお住まいでしたが、息子様のお宅に移ることになり、当初はお仏壇も引っ越したいとのご相談をいただきました。
数年前にお伺いした時にお仏壇の状況も見ていましたし、40年以上が経っているので、引っ越しのタイミングで修理・洗浄等されることをご提案したところ、これを機に小型の仏壇へ買い替えることも選択肢に上がり、息子様と相談されることになりました。息子さんのご自宅には、このお仏壇が入る仏間も確保されていましたが、お話をされた結果、仏間に対して少し小さめではあるももの、これを機に小型の仏壇にお買い替えいただく運びとなりました。
そこで、新しいお仏壇のカタログをご用意して自宅へ訪問してご希望を伺いました。ご提案やお話の末、今までの金仏壇ではなく唐木仏壇をご希望になり、最終的には紫檀系のモダン唐木仏壇をお選びいただきました。ただ、ご本尊や仏画掛け軸は以前のものを使いたいとご希望でしたので、採寸して確認し、仏像はきれいに清掃等をして、掛け軸はサイズダウンして、お祀りすることをご提案しました。
【仏画掛軸 修復前】
こちらは、仏画掛け軸の修復前のようすです。左は両大師の絵像がある表、右は裏側です。こちらを仏壇に合わせてサイズダウンし、表装直しを行います。
【仏画掛軸 修復後】
修復後です。本紙(絵が描かれている部分)をめくって取り外し、洗って汚れを取ることで見た目にもきれいになります。絹本(けんぽん:書画をかくのに使う絹地)や紙を一枚ずつめくってきれいにしてから再度貼り付けていく作業で、今回はとてもきれいに仕上がりました。表装直しに使った周りの裂地は特上緞子(正絹)仕立てとなっています。
修復等の作業も終了し、息子様宅に新しい仏壇をご納品させていただいたときのようすです。
【モダン唐木仏壇 紫檀系 胴長 20号 日本製】
紫檀系のモダン唐木仏壇です。「胴長」とは上置きタイプではなく、床から置くタイプです。20号はお仏壇の幅で、扉を閉めた時の幅が2尺(約60cm)ということを指します。シンプルで中の空間が広く取られていますので、大きなお仏壇で祀られていたご本尊を祀りたいという方にはぴったりなお仏壇です。
紫檀はお仏壇に使われている素材で、唐木仏壇の素材としては紫檀と黒檀は特に有名です。どちらも貴重な材料で、昔から仏壇に使用されてきました。紫檀は黒檀よりも赤みがありますが、艶消し仕様としているので赤みが強すぎず落ち着いた仕上がりです。木目が感じられるような塗装の仕方を採用しており、高級感もあります。
一番上段は、おまつりされていたご本尊の阿弥陀如来立像と掛け軸です。ご本尊はすす払いをして、ゆるみのある部分などを調整して設置しました。総白檀で身丈6寸のサイズです。左右の仏画掛け軸は、先ほどの通り修復やサイズ直しをしたものです。具体的には、100代(幅18cm)から70代(幅15cm)にサイズダウンしています。その下の段のご位牌は、紫檀のお仏壇に合わせて、紫檀製の繰り出しご位牌を新調いただきました。また、金仏壇は周りに輪灯瓔珞などのお飾りがありますが、そうしたものも省略して全体にシンプルなお飾りの仕方に変わっていて、熱を持ちにくい明るいLEDのダウンライトが付いています。
二具足(花立・鶴の形の蝋燭立)は以前ご使用されていたものです。ご希望でしたので持ち帰ってお掃除をして置かせていただきました。このお仏壇に対しては少し大きめですが、以前から金メッキ加工をされていたので少しお掃除するだけで十分お使いいただける状態でした。経机の左側の御文箱も以前のお仏壇のものです。
ご納品時、仏間用すだれをご希望いただきましたので、採寸して後日設置させていただきました。以前のお仏壇もすだれを付けておられましたが、サイズが合わなかったので新調となりました。何種類かの色合いからお選びいただくことができ、仏間にピッタリ合うように受注生産となっています。
扉を閉めるとこのようになっています。ただこちらのお宅では、扉を開けたままでも仏間用のからかみ襖をしめることができますので、ご来客の際などに閉めておきたいという時も楽です。
また、息子様宅へご納品の日に、おばあ様宅の古いお仏壇を引き取って帰りました。ご自宅の状況から、お仏壇をそのまま運び出すことはできなかったので、一度分解してから搬出して持ち帰りました。
お仏壇選びでは、一度はご家族でご来店いただいて現物を見ながらご検討いただくことがほとんどですが、息子様は海外へ出張されたりととても多忙な方で、ご来店いただくことが難しい状況でした。それでも以前からお世話になっている当店のことをご信頼くださって、お持ちしたカタログをだけで決めていただき、納品されたお仏壇をご自宅で初めてご覧になったのですが、「思っていたより立派だね」と喜んでいただくことができました。このたびは当店にご相談いただきまして、誠にありがとうございます。今後ともどうぞ末永くよろしくお願いいたします。
今回は、三重県桑名市のお客様からいただいた、お仏壇のお買い替えをご紹介しました。当店のある彦根と桑名は県を跨ぐだけではなく鈴鹿山脈で隔てられていますし、近畿と東海という違いもあるので文化圏が少し違うこともあって、遠いイメージをお持ちの方も多いかと思います。ただ、近年は道路の整備などでアクセスしやすくなり、とても便利に行き来ができるようになりましたので、直接ご来店くださる方も多く、年に数回はご納品もさせていただきます。以前からのご縁も深く、私も月に一回程度は出張しています。桑名市やその周辺地域(四日市市・いなべ市・東員町・朝日町・川越町・菰野町)にて、お仏壇のご購入やお買い替え、修理やメンテナンスなどをご希望の際には、お気軽にご相談いただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。