家具調ウォールナット、真宗大谷派のお仏壇。彦根市のお客様
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日本を代表する産地彦根で、こだわりの手造り仏壇を製造しております、井上仏壇の井上昌一と申します。
滋賀県彦根市のお客様より、桜の象嵌がとてもきれいな、家具調 ウォールナットのお仏壇をお求めいただきましたのでご紹介いたします。
滋賀県彦根市 真宗大谷派のお仏壇 家具調 胴長 ウォールナット 18号
ホームページをご覧になったお客様がご来店くださいました。お父様が亡くなられたことを機にお仏壇を探しておられました。ご実家には大きな金仏壇をお持ちでしたが、それが古くなってきており、大きさからもお客様のご自宅の半間仏間(幅約90cm)には入らないことから、新しくお仏壇を求めたいということでした。
当初は、同じような金仏壇でサイズのちょうど良いものを、、、ということも考えておられたのですが、将来息子様に受け継いでもらった後も扱いやすい家具調のお仏壇にしておいた方が良いかなぁ、、、と悩まれて、3、4回ご来店くださり検討されました。ただ、当初展示品の中にあった家具調のお仏壇は高さ120~140cmの比較的背の低いものばかりで、それでは仏間に置いた時に、長押(鴨居)との間が大きく空いてしまうことを気にされていました。ちょうど背の高い(156㎝)タイプを入荷するところでしたので、そのことをお伝えすると「それを見てみたい」とご希望されました。早速、入荷後に改めてご来店の上、ご覧いただきました。すると、高さが仏間にちょうど合って上が空かないことや、収納可能な椅子と机がセットになっていてお得なことなどを気に入っていただき、最終的にこの家具調仏壇をお求めいただくことになりました。
家具調胴長、お仏壇の巾サイズでは18号、落ち着いた濃い目の色合いのウォールナットです。高さは156㎝あり、長押との隙間は気になりません。手前の経机と椅子は収納できるようになっており、日々のお参りもとても楽になります。
ご宗旨は真宗大谷派(お東)、家具調の現代的なお仏壇ですが、仏具等はすべてお寺様のご指導のもと、伝統的なものに近い仏具をご用意しました。ご本尊は阿弥陀如来、両脇は九字十字名号で、どちらも本金襴手描き仕立てとなっています。「本金襴」とは掛け軸の周りの部分に本金を織り込んだ絹本の裂地(布地)を使用していることを意味し、本紙は印刷画ではなく手描きで描かれています。
扉の表面には、桜柄の木象嵌(もくぞうがん)があしらわれています。色合いの違う木を埋め込んでいるもので、さりげない花びらがとてもきれいです。
経机です。机の上には、防炎加工の布をサイズを合わせて特注で製作しています。柄はお客様にお選びいただきました。手前はおりん、奥は使用前のお線香やお蝋燭を立てておくものです。
手前の椅子は、経机の下にそのままスッと収納できます。こうしたセットタイプは珍しいですが、普段はしまっておいて、お参りされるときに取り出せばよいので便利です。もともとセットなので色合いもサイズもぴったりで、統一感がありすっきりしています。
お性根入れも終えられて、49日も無事にお迎えになりました。後日伺ったお話では、お家にお仏壇がある生活はとても心が豊かになって、毎朝夕お経を唱えておられるそうです。将来の息子様の代のことまで考えて現代的な家具調のお仏壇を選ばれながらも、お寺様からのご指導で伝統的な部分も大切にするため、何度もお店まで足を運ばれてひとつひとつのご相談を解決しながら、お仏壇をお選び下さいました。時間はかかりましたがその分思い入れのある、ご満足いただけるものになったと思います。ご先祖様やお父様をいつも身近に感じて手を合わせられることを大変喜んでいただいているようで、なによりうれしく思います。このたびは当店にご用命をいただきまして、本当にありがとうございました。
最近の傾向として、お仏壇を求められる際にも都会では宗派のしきたりをそれほど重視せず、好みで選ばれることも多いと聞いています。しかし、彦根やその周辺ではまだまだお客様とお寺様とのつながりも強いので、宗派に沿った仏具やご本尊を、とお考えのお客様も多いです。ただ、将来を考えて「こうしたい!」というような、お客様にとってはとても重要なご希望がある場合もあると思います。当店はそうしたケースでは、お仏壇の専門店の立場から、お寺様のご指導とお客様のご希望の両立ができるようなお仏壇になるよう、お寺様とお客様の間に入る形でご一緒に考えてご提案をしております。「どうしたらいいだろう??」とお一人で悩まずに、ぜひお気軽にご相談いただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。